運動の量


 速度については既に学習しましたが、速度だけで物体の運動を表すことができるでしょうか?
次のような例を思い浮かべて見てください。
  • あなたの右足に向かってボウリングのボールが転がってきます。
  • それと同じ速さで、あなたの左足に向かってピンポン玉が転がってきます。

 あなたはどちらの足をよけたいと思いますか?
 この2つの例では速度は同じです。 でもあなたの感じ方が違うのはなぜでしょう? それはこの2つのボールの質量が違うことを知っているからです。 物体を作っている物質の量を「質量」と呼びます。 質量の単位はキログラム(記号kg)で、ボウリングのボールのように物質の量が多いときはもちろん質量も大きいわけです。 ピンポン玉のように少ない物質でできているものは質量が小さいのです。 また、質量を文字であらわすときはm.gif (856 バイト)(質量の英語はmassです)を使います。 上のことは運動の量に物体の質量が関係することをあらわしています。

次に別の状況を思い浮かべてみましょう。 今、質量がまったく等しい乾電池とピストルの弾丸があったとします。

  • あなたの右手にヤクザが短銃をつきつけて引き金を引こうとしています。
  • あなたの左手に子供がふざけて乾電池を投げつけてきます。

 あなたはどちらの手をよけたいと思うでしょう?
 今度の例では質量は同じです。 でも、あなたの感じ方は違いますね? それはこの2つの物体の速度が違うことを予想しているからです。 これは、運動の量と速度が関係していることをあらわしています。

以上のことから言えるのは、質量が大きければ大きいほど、速度が大きければ大きいほど、運動の量は大きいだろうということです。


では、具体的な「運動量」を考えてみることにしましょう。


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これはWWW利用の実験のため神川 定久 が作成したものです。

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