重力


 私たちは、体重計の目盛りが増えると太ったように思い、体重計の目盛りが減るとやせたように思うことがあります。 しかし、よく考えてみると、体重計ではかっているのは、地球が自分を引く重力の大きさを、ばねばかりのようなものではかっているのです。 これは直接太っているかやせているかをはかっているわけではありません。 では、なぜ、体重計の目盛りと太り具合を関連させてしまうのでしょうか? それは、地球上では次のような簡単な関係式が重力の大きさと質量の間に成り立ち、多くの人が、経験的にその正しさを知っているからです。
 その関係式は、物体にはたらく重力の大きさをcap_w.gif (875 バイト)、物体の質量をm.gif (856 バイト)とするとき、
                cap_w.gif (875 バイト)m.gif (856 バイト)g.gif (859 バイト)
になるというものです。 この式はg.gif (859 バイト)を比例定数とする比例式です。 要するに、体重計の目盛り(重力)が増えると太ったかな?と思うことが、地球上で物体の質量m.gif (856 バイト)と物体にはたらく重力cap_w.gif (875 バイト)がほぼ比例しているのを無意識に認めていることを示しているわけです。

 この式で比例定数g.gif (859 バイト)は「重力加速度」と呼ばれています。 そのように呼ばれる理由は、

  • 運動の法則からわかるように、g.gif (859 バイト)は加速度の単位を持つ。

  • g.gif (859 バイト)は実際に重力によって運動する物体の加速度になっている。

ことが、確認されているからです。

 落下運動が等加速度運動であることはガリレオの斜面の実験によって確認されています。 また、地球上ではこの重力加速度の大きさが、有効数字2桁で、g.gif (859 バイト)=9.8m/s2であることもわかっています。

  • 地球上でこの値がいくらになるか測定してみましょう。

  • 月面上ではどのように運動が変化するかをアポロ計画の記録映画などで見てみましょう。

次に、重力による運動を解くための知識を整理しておきましょう。


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これはWWW利用の実験のため神川 定久 が作成したものです。

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