第5回 物理研究委員会 報告
司 会 渡瀬 宏 氏(清友)
日時 1999.9.22(水)
会場 府教育センター
- 研究委員の研鑽発表
- 渡瀬先生(清友)の実験シリーズ
3年文系の選択物理で生徒実験中心で授業を組み立てている。今日紹介するものは現在授業で扱っているもので、温度・照度・太陽定数の測定・太陽電池の変換効率の測定等である。環境の温度測定は白金温度センサーで行った。感度が大変良く、小型で、時定数は10秒程度である。測定はデジタルテスターで行い、換算表で温度を求めさせた。室内でも閉め切ると床の上と部屋の上の方で温度の違いがでる。 屋外でも曇の日は地面と上の方で違いが出なかった。太陽電池は4セグメントの小さなもの(教材屋から購入したアモルファス太陽電池)を使った。蛍光燈をつけて照度計で1000LUXの位置を調べ、太陽電池をそこに置いて出力の校正をさせた。蛍光燈と電球の比較をさせたところ、電球の方が効率が良いというデータを得たが、これは太陽電池の感度が黄色の方が良いためだと思われる。 熱と仕事の関係の実験も水銀温度計ではなく、白金センサーで行った。1回目の測定と2回目の測定の間にコールドスプレーで冷やしてやることで良い結果を得た。 太陽定数は3ミリ厚のアルミ板を10cm四方に切り、表面に黒のエナメルを塗ったもので測定した。浦に白金センサーをつけ、天気の良い日に1分間太陽に当てて温度上昇を測定させた。測定値としては 1cal/cm2 以上の値が出た。同時に太陽電池の変換効率も測定させた。アナログテスターで電流を測定させたが、真昼の直射日光では 500mA 以上になって振切れることもあった。効率は 10%以上の値が出て、少し良すぎるようにも思う。10万LUX以上の照度を測れる照度計はかなり高価なようである。
- 柚木先生(センター) 水撃ポンプの製作法
水撃ポンプは water hammer を利用したポンプで、水の位置エネルギーだけを利用して水源より高いところへ揚水するというものである。これを灯油用の給油ポンプ、塩ビ管、アクリル管、水道用継手等を使って製作した。水撃ポンプの弁は給油ポンプの弁を使い板状の鉛を貼りつけて質量を増した。パイプ等は固いものにして圧力を逃がさないようにする。パイプは曲げない方がエネルギーの損失が少ない。実物の動作を見せていただいた。
- 部会・小委員会活動報告
- マイコン (神川 寝屋川) 9/8汎愛高校
安価な自作パソコンについて(四条畷 大塚)
Webテキストその後 波の干渉のページ(寝屋川 神川)
NECの古いノートパソコンやモバイルギアにUNIXを入れた。(清友 渡瀬)
全国理科教育大会報告
- 指導法(田中 大東) 6月 教育大天王寺
クントの実験について 川内先生の論文をめぐって2学期に継続
- 実験(藤田 大東) 7/11
演示実験集そろそろまとめになる 幹事会では来年の全国大会には物理と化学の演示実験書をそろえたいという話が出た。
- 平成11年度 全国理科教育大会の意見提示・研究発表の報告
神川 座長をしたが、意見提示の方の方向性がかなり違っていて、それぞれ納得できる話であると思うが、あまりまとまりがなかった。
- 標準テスト委員会より 鈴木 健一氏(岸和田)
第一次案ができた。これから編集委員会を行う。採用をお願いしたい。
- 日本物理教育学会近畿支部より 川内 正氏(附属平野)
物理教育を考える会パートUのパネラー
平野先生 新教育課程の説明
宝多先生 長吉高校が単位制高校になるのに関連して
杉岡先生 総合の時間について
- 幹事会報告 大塚 信之(四条畷)
- 研究集会について
長吉高校 11/24 授業は山口先生と寺前先生
紀要編集委員は11/24に出席できる人にお願いする必要がある。
- 研究集会について
化学は11月17日(水)に布施高校で行うことになったが、布施高校の物理の方からは了承が得られなかったので、現在長吉高校で検討をしていただいている。
幹事会からは物理と化学が別の会場で研究集会をもつ場合は日程は別にしてほしいという要請があった。
- その他
- 実験書について
新課程の実験書を作る必要がある。また分担をするので宜しく。
- 大阪大学基礎工学部教授との懇談会 9/18
高校と大学の先生各10名くらいずつで懇談会を行った。
大学に入学してくる生徒の学力(意欲)が低下していることや、意欲のある生徒を集めるための方策やOA入試等についての評価についての話をした。
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