第2回 物理研究委員会 報告
司 会 黒坂 峻 氏(日根野)
日時 2000.5.17(水)
会場 府立大手前高等学校
- 研究委員の研鑽発表
- 脇島先生
昨年のセンターの研究から
水撃ポンプについて(昨年一度紹介したもの) 製作方法などについて
石油ポンプの弁を使った自作 運動量−力積の変換による揚水ポンプ
大東の藤田先生も生徒と自作したとのことで、生徒が自作するときに苦労したところは、弁におもりをつけるときの重さの最適値がよくわからないところであっ
た。
リニアモーターについて(昨年一度紹介したもの)
リニアモーターの手作り
陰極線管(クルックス管)からのX線の測定 デンタルフィルムで撮影した
少し古いタイプのものはかなりX線がでる。クルックス管の部分によっても線量が違う。電子が飛出すところが最も多いようだ。電子が当たるところからも出
る。最近のものはあまりでないようであるが、金属板の種類によるのではないだろうか。TVのブラウン管では出なかった。
- マイコン,指導法,実験,教育課程部会・相対論教材作成小委員会活動報告
- マイコン 神川先生(寝屋川)
次回は金蘭会のサーバーについて等
- 実験 小山(大手前)
物理委員会から新課程の実験書作成の骨子を考えてほしいという依頼が合ったので、その件について検討した。詳細は3.新実験書の取り組みについて を参照
- 相対論 平野先生(豊島)
活動休止状態なので、これまで作ったものを研究委員会で見てもらい、意見をいただいて、小委員会の活動を再開したい。講演会の参加者はかなり多かったので、要望があれば計画をしたい。
- 新実験書の取り組みについて
実験部会からの原案
- 生徒実験書を理科総合Aと物理T・Uの2本立てとする。理科総合Aについては現行TAの実験書を作ったグループにお願いしたい。物理T・Uについては実験部会が編集活動全般を行う。
- 内容について 現行のTB・Uをベースにして、差し替え、つけ加え、その他の
内容の検討を行い、原稿の依頼については物理研究委員会の全員のアイデアを頂きたい。
- 次回の実験部会で新課程の学習指導要領の検討をし、現在の実験書の検討を始めたい。
意見
- 理科総合Aについては物理だけで始めることはできないのではないか。総合Aには化学も生物も入ったかたちになっている。
- 前のチーフをお願いしていた渡瀬先生は現在体調不良で委員会には出てこれない状況です。
- 化学はあまり総合Aは考えていないようです。新課程は総合Aをまともにするだ
けの時間的な余裕がなく、そのため総合Aの実験書を別に作る理由に乏しいということのようです。
- TAの実験書はかなり発展的な内容になっており、総合Aの実験書はTAとはかなり違う形になるのではないか。
- 総合Aの実験書を作るだけの理由があるかどうか。また化学との調整をどうするか。
- 実際の内容は現在の中学の内容になるのではないか。現在の中学のレベルの実験をきちんと作る必要なのではないか。
- 物理T・Uは原案のかたちで良いのではないか。
- 売って儲けるという発想は古いという考え方もある。フロッピーやCDROMにして配布する方向もある。
- 加工が容易であるようにした方が使ってもらえるのではないか。
- CDROMにする場合はデータの形式をどうするかという問題もある。
- 総合Aについてはこの場でしばらく議論する必要があるだろう。
- 平成12年度 全国理科教育大会の意見提示・研究発表
平野先生(豊島) 意見提示のアンケートの集計について
7校(計455名)からデータをいただいた。
- 授業への希望
最も多い希望は、身近にある材料を使った実験や工作等の実習を伴う授業である。また、学校にある器具を使った実験への希望もかなりある。このへんの希望はあまり学校にはよらず、ほぼ同じ傾向を示している。
- 身近な現象のうちで、学習したいものと学習したくないもの
力学現象 自動車や人工衛星・船などが人気が高いが、女子はエンジンなどは苦手なようで、代わりにジェットコースターの希望が多い。全体を見てみると、男子の方がハイテク関連のものに興味があるようである。オーソドックスな教材(電車やボールの落下など)は身近ではあるがあまり学習したくないという結果である。電磁気現象(電化製品、電波、半導体など) パソコンや携帯・CD等は身近で学習したい内容である。女子は静電気などについては指向が強い。男子は静電気や磁石等については拒否感があるようである。
- 意見
身近かどうかということと、学習意欲が持てるかということは必ずしも結びつ
いていないのではないか。
項目にもよるが、男子と女子の反応は同じではないように思う。
教員が思う身近と高校生が思う身近は違うのではないかと思っている。
生徒の身近と思うことにはシンプルなものだけでなく、複雑なものもある。こ
れは教員の感覚とは違うのではないか。
生徒はかなり複雑なものを身近だと思っているようである。その指導では多く
の知識が必要であるので、課題研究のようなかたちが必要なのではないか。身近だから簡単なわけではないので、さらっと流してお話だけですますことは生徒の学習意欲を削ぐことになるのではないか。
学習したあと、面白かったかどうかを聞いてもよいのではないか。
新課程の物理につなげるような展開を考えておいた方がよいのではないか。
- 標準テスト委員会より 鈴木 健一氏(岸和田)
第1回は7/5の予定
- 日本物理教育学会近畿支部より 川内 正氏(附属平野)
入試問題検討会の発表をよろしくお願いしたい。
- 21世紀の理科教育を考える会より 川内 正氏(附属平野)
講演会を予定している。摂南大学の宮田先生を考えている。
環境重視の活動の予定。
- 幹事会報告 大塚 信之(四条畷)
- 総会は5/31(水)三洋電機の研究所
講演(太陽電池や環境に関連した内容)をメインにする。
- その他
- センターより
希望により行う研修についての意見をお聞きしたい。(継続)
学校から研修に出ることの現状について
情報処理の研修について
出てみたい研修の内容と形態について
- 材料学会からの案内