98年度 第3回物理研究委員会(マイコン部会)報告


1998.10.21(水)天王寺商業高等学校 午後2時30分より。

  1. 大阪市の実験用コンピュータ(島津理化器械株式会社)
     大阪市立高校には各校に島津のScience Workshop(PASCO製、日本語版)と実験計測用のノートパソコンが10セットづつ配備されている。 また、プレゼンテーション用のプロジェクタ(SGAが投影できるもの)も配置されている。 今回は大阪市立の高校の先生方が島津理化器械による説明会を開かれるのに合わせ、Science Workshop のデモと実験を見せていただいた。 Science Workshopはインターフェイスとセンサー(大阪市は4種類。オプションで増やすことも可)および、それをコントロールするプログラムからなっている。 基本操作としては、センサーを選び、配線して、ソフトを立ち上げ、実際の配線どおりにソフトでもコネクタにセンサのアイコンをドラッグ&ドロップで接続する。 その後、データの表示方法をやはりアイコンのドラッグ&ドロップで指定し、測定する。 表示方法も、グラフ、メーター、数表等が選択できる。 
     今回は、まず、温度センサ、音センサ、距離センサのデモを見せていただき、その後、いくつかに分かれて、単振動、力積、水の凝固と融解、温度と圧力の4つの実験をさせていただいた。
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    金属棒の固有振動のデモ
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    金属棒の音のFFT結果
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    力積の実験
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    温度と圧力の関係

     プログラムは汎用性が高いのだが、逆に、自分で接続した後、プログラムでもそれを繰り返す必要があり、少し煩雑に思える(設定を確認する意味では良いかもしれない)。 実際の実験においても、センサの特徴をある程度知っていなければ、まったく違うものを測定してしまうこともあるので、漫然と実験していたのでは正しい結果が得られない。 生徒がきちんと目的意識を持って取り組まなければ、煩雑なブラックボックスになってしまう可能性もある。 指導が問題だと感じた。

  2. CD-ROMの百科辞典について(寝屋川 神川)
     CD-ROMの百科辞典も充実してきた。 見せ方はMicrosoftのEncartaが相変わらず優れているが、本文の内容などは、やはり、平凡社が良い。 いずれも新版の発売が予定されている。 また、小学館のニッポニカなども新しく発売が予定されている。 これは、分野別にCD-ROMにいれる画像を変えて、画像も充実した百科辞典を考えているようである

  3. Webテキストその後(寝屋川 神川)
    少しづつ作成しているが、次回へ。

  4. メンバーの研鑚報告
    • 園田学園のCAI(岸和田 鈴木先生)
       教務のソフト研で園田学園のCAIの見学を行った。 WindowsNTをOSとし、学生が使いたいCAI教材を選んで学習する。 評価もできるようになっている。 また、教材はHTMLで記述されている。 いくつかのページを見本としていただいてきたので、次回の部会で紹介したい。

  5. その他