97年度 第2回物理研究委員会(マイコン部会)報告


1997.5.21(水)天王寺商業高等学校 午後2時30分より。

  1. Webで取ったアンケートについて。 (寝屋川 神川)
     神川はホームページを開設した時から現在まで、「だから物理は嫌われる」というタイトルで一般の方にアンケートを書いて頂いている。 物理に関する感想と、授業に関する意見などを書いて頂いた物を見て頂いた。
     もちろん、神川のページを見て頂いた方の意見なので、広く一般の方の意見というわけにはいかないが、実際に物理の授業を受けてこられた方の貴重な意見としていつも参考にしている。
     特に、物理は好きだが、高校の授業は面白くなかったという意見が多く、授業について考えなおす必要があるだろう。 また、微積分に関しても「微積分を使って初めて物理がわかった。」という意見があるとともに、「微積分をろくに習っていないのに授業で使われわからなくなった。」という意見もあり、適切な使い方が必要ではないだろうか。
     これからも参考にしていくとともに、物理研究委員会でも紹介したい。
  2. Javaのプログラムについて。 (寝屋川 神川)
     万有引力のアプレットを題材に、Javaプログラムのコードの見本を見て頂いた。
     Javaはオブジェクト思考の言語であり、データとそれを扱うメソッド(関数)を1まとめにしたclassと呼ばれるものを基本にして組み立てる。
     アプレットはAppletというクラスを継承したサブクラスを作ることで、作成する。アプレットは、まずinit()で初期化し、start()で開始し、stop()で終了、destroy()で破棄される。 このアプレットの場合、Canvasと呼ばれる描画用のクラスのサブクラスとしてMotionCanvasというクラスを定義し、使っている。Javaにはインターフェイスと呼ばれる特定のメソッドの実装を強制するしくみがあり、このアプレットではRunnableというインターフェイスを実装し、シミュレーションを実行できるようにしている。Runnableを実装した場合、run()というメソッドで無限ループを使い、update()というメソッドを繰り返し呼び出すようにすると、update()がpaint()というメソッドを呼び出して繰り返し画面を描画する。 そこで、paint()にシミュレーションに必要な計算を実行し、画面に表示するコードを実装しておくと、繰り返し計算を実行しては画面を更新し、シミュレーションが実行される。
     JavaはBasicよりは複雑なコードを書く必要があるが、GUIのプログラムを書く言語としては比較的簡単であり、HTMLファイルとともにブラウザで表示できるため、教育用のプログラムを組む言語としては、すぐれている。 このようなコードを基本にpaint()を書き換えることでさまざまなシミュレーションを実現できることも考えると、応用もしやすいのではないかと思われる。
  3. 夏休みの研修会を行うか? (寝屋川 神川)
     Javaのアプレットなど物理研究委員会ではまだ十分に見て頂いていないので、物理研究委員の先生方に報告する程度のことは行ってもよいが、一般の学校の方に案内を出して研修会を行うことは、マイコン部会単独では無理ではないか?
  4. インターネットの物理関係のページを見る。 (寝屋川 神川)
     天王寺商業のインターネットに接続する回線を光ファイバーケーブルに変更する作業が完成していないため、次回に変更。
  5. その他
     次回は6月25日(水)に天王寺商業にて。内容は
    1.島津のセンサー(サイエンスワークショップ日本語版)について。
    2.インターネットの物理関係のページを見る。
    3.教育情報ネットワークの状況。
    4.その他
    の予定